前回までの話
おまかせ建設会社が代理人に立てている田中弁護士が
建築に詳しくない上に、現場も見に行かないので
現状確認がなかなかできず
進まぬ裁判。
そこで、裁判所が1級建築士2名を
調停に伏す形で連れてきてくれた。
これで、建築の専門の話は進むはず!なのだが・・・
★前回の続き
裁判長
「では、今回の事案について説明します。
この調停が始まったときに、おまかせ建設会社が出された甲E号証という書類が
施主Pがおまかせ建設会社と請負契約したときの図面だということは
お互い認めています。
おまかせ建設会社は
マンションを施工する際、
『おまかせ建設会社の標準仕様』というものがあり、
仮契約の時には、その『標準仕様』の価格を出したという主張です。
そして、その内容で請負契約が結ばれたので、
後から、施主Pがデザインを依頼したハイセンスデザイナー事務所に
デザインを指示されて手直しした工事は
追加工事となるので、
契約時に確認した金額+追加工事分を
支払えという主張をされていますね。」
支払えという主張をされていますね。」
(注:契約した時に『おまかせ建設会社の標準仕様』
というものがあることすら私は知らされていない。)
田中弁護士
「そうなんですよ。支払うべきでしょ?
おまかせ建設会社は
契約書に(デザイン料は別)と明記していることを補足します。」
裁判長
「一方、施主P(私)さんの立場は、
金額は仮契約のものではなく、
契約締結時の書面に基づく金額が
正当に支払う金額であるということですね?」
施主P
「その通りです。」
裁判長
「普通は、仮契約ではなく、
契約を締結したときの金額だと認識すると思います。
しかし、おまかせ建設会社さんは、
独自の『おまかせ建設会社の標準仕様』で建てようと考えていた。
ハイセンスデザイン事務所からデザイン変更の指示が入っている途中で契約を結んだ。
契約締結後に変更が見込まれたので、
契約書の金額を留保しなかったのは形式不備かもしれないが、
契約書の金額を留保しなかったのは形式不備かもしれないが、
契約後に変更を指示されたから、
不足分を支払えという主張なのですね?
不足分を支払えという主張なのですね?
で、デザイン料が変更したという変更の基準日はいつですか?」
田中弁護士
「(基準日の質問には答えず)
将来デザインを変更することを意図して、契約を結びました。」
将来デザインを変更することを意図して、契約を結びました。」
裁判長
「契約締結時の分をどうするかが今の話題です。
普通は契約締結時が基準になるんだろうけれども、
今回の価格は甲E号証(=契約時の図面)の基準ではなくて、
『標準仕様での建築の金額が請負時の金額』
という主張をおまかせ建設会社がしてきていますが、
施主Pさんは、図面(甲E号証)で、請負契約時の価格が
正式な金額と主張されていますね?」
施主P
「そうです。」
裁判長
「お互い重点的に主張したい所があると思いますので、
これから個別に時間をとってお話を聞きしたいと思います。」
※この後、まず私が退室して、専門委員二人と、
田中弁護士、裁判長で話が行われた。
次回は田中弁護士が抜け
専門委員の質問を受ける話になります。
失敗ブログ93
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